実は違う言葉でも、同じ意味・意図を示す事も?
仏壇仏具で違う呼び名でも同じものを示すもののまとめ

  • 2017.05.09
  • 2018.09.13

仏壇 仏具

仏壇業界では、同じ意味を示すのに違う言葉、似た言葉を使って説明する事が多くあります。
また、色々な店舗や会社があるため、それら別の会社で差別化を図るために、あえて違う使い方をしているというところもあります。

ですが、一般ユーザーからしてみればほとんど同じ意味を示すのに、全く違う言葉が使われればそれだけ謎が深まるばかりで戸惑ってしまうものです。

今回はそんな同じ意味を示す事がほとんどなのに、類語がたくさんあるようなものをピックアップしてみました。

モダン仏壇を示す言葉は非常に多い

今の仏壇業界の中でも主流の1つとなり、今後この流れが続くだろうと言われているのが、このモダン仏壇です。
名前の由来はおそらく、そのままで、今風という意味を込めて、モダンと言われています。

このモダン仏壇ですが、実は同じ意味を示すのにはこれだけあります。

  • モダン仏壇
  • 家具調仏壇
  • リビング仏壇
  • 現代風仏壇
  • 洋風仏壇
  • 新型仏壇

もちろん、これら以外にも呼び名はもしかしたら存在しているかもしれません。
ですが、意味するところはほぼ全店で同じです。

要は、唐木仏壇ではない、家具と似たカラーや材質で作られた仏壇という事になります。

“現代仏壇”という名前には要注意

普通の方からしてみれば全く同じ意味を示すかもしれませんが、仏壇業界においては、全く別の意味を示します。

現代仏壇現代風仏壇
八木研社のお仏壇いわゆるモダン仏壇

似た意味を示す2語ですが、実は内情は異なります。
というのも、「現代仏壇」という名称が、株式会社八木研の商標に当たります。

認めた特許庁もどうかと思う部分はありますが、「現代仏壇」は株式会社八木研の商標のため、他の会社がその名称を使う事は法律で不可能になりました。

そのため、いわゆる今風のお仏壇を表す際には、現代仏壇ではなく現代風のお仏壇と、少し文字を変えて使われているのが現状です。

現代仏壇と調べてしまうと、株式会社八木研のお仏壇しか出てこないので注意しましょう。

他にも同じ意味を示す仏壇の呼び名は多数ある

モダン仏壇に対応するかのように、唐木仏壇なども、「唐木仏壇」「伝統仏壇」「銘木仏壇」などがあります。
さらに、唐木仏壇には産地を書いたような「東京仏壇」「徳島仏壇」などのブランド的なものも存在しています。

仏具にも同じ意味を示すものは多数ある

何も仏壇に限った事ではありません。
厳密に言えば、昔は用途や役割に応じて使い分けていたのかもしれませんが、今ではほとんど同義として使われる事が多くなりました。

また、昔ほど知識に長けた人が多くなくなった現代では、ショップの店員さんなども含めて、間違って覚えてそれが使われてしまい、ごちゃ混ぜになったりしているという面もあります。

老舗店や昔ながらの人に言わせれば間違いという点はあるかもしれませんが、調べたりする点に置いては、ほぼ同義となるものをまとめてみました。

机関連

きょうづくえ、おそなえつくえ、ぶつぐづくえ、など色々あります。

  • 経机
  • 御供机
  • 仏具机

以前にも記事にしていますが、基本的に今は同じ扱いになります。
そもそも経本を写すという事が、現代においてはなく、一般的には仏具を置く机、法要時に使う机として使われるようになりました。

仏具の経机や御供机とは?読み方と違いや用途・使い方や種類について
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ロウソクを立てる仏具

ひたて、しょくだい、ろうそくたて、など色々あります。

  • 火立
  • 灯立
  • 燭台
  • ロウソク立

一言で言えば、ロウソクを立てる台です。
ショップなどによって、呼び名はバラバラですが、意図している仏具は1つしかありません。

仏様のご飯とお水を盛る器

ご飯系の仏具では、ぶっき、ぶっぱんき。
水系の仏具では、ちゃき、ちゃとうき、ゆちゃき、ゆのみなどがあります。

  • 仏器
  • 仏飯器
  • 茶器
  • 茶湯器
  • 湯茶器
  • 湯呑み

仏壇に供えるご飯や水の入れ物です。
宗派などによって呼び名が違ったりしていましたが、基本的に今は使い分けをしていないところがほとんどです。

仏や飯の文字があればご飯用の器。
湯や茶や水の文字があれば、お水用の器を意味しています。

それらを載せる台も、仏器膳(ぶっきぜん)と言ったり、仏器台(ぶっきだい)と呼んだりと場合によって異なることがあります。

お菓子などを備える器

たかつき、くもつだいなどの呼び名があります。

  • 高月
  • 高杯
  • 供物台

仏様に、お菓子や果物などを御供えするために使う仏具ですが、呼び名などは様々です。

浄土真宗の場合は、上記は使わず、供花を使います。
こちらも、くげと呼ぶ方もいれば、きょうかと呼ぶ方もいました。

基本的に家庭用としてみればほとんど同じ

呼び名が違えど、一般家庭で使う仏具として考えれば、ほとんど変わりがありません。
目的がそれぞれあり、それに応じたものであれば問題ないわけです。

もちろん、それぞれ宗派によってきちんとした由来や意味などがありますので、こだわって自分の宗派にあった呼び名で使うのが一番良いかもしれませんが、現在でそこまでしっかりと行っている人は少数派です。
残念ながら、自分の宗派も知らず、とりあえず形だけ揃えておけば…という方も多いのが実情です。

時代の流れでもありますし、今では仏壇や仏具店もそういった一般家庭に祀るものを販売して商売しているため、そういった方向けのサービスや使い方をしていかないと生き残れないというジレンマもあり、あまり“用語”にこだわりがなくなってきている感を受けています。

呼び名が違うけど同じという判断ができるようになっておく

選ぶ側としては、違う仏具なのかと間違った判断をしないようにだけ注意しておきましょう。

仏器と仏飯器ならまだ名前も似てるから良いとしても、場合によっては火立と燭台であれば、気付かないという方もいるかもしれません。

ロウソクを立てる仏具っぽいけど、名前が違うし目的や用途が違うのかも?と思って、またさらに調べて、ロウソク立てが出てきたら、頭は大混乱になってしまいます。

似た用語があっても目的や意図するところは同じという事を知っておけば、探したり調べたりする時にも無駄に時間を浪費したりする事無く選べますので、これを機会にしっかり覚えておきましょう。

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  • 公開日:2017.05.09
  • 更新日:2018.09.13

カテゴリ:仏壇, 仏具

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