実は位牌とは1つではありません。
用途に合わせて必要な位牌を選ぶ必要があります

  • 2016.06.17
  • 2020.03.05

位牌

位牌は、大切な御家族が亡くなられた時、その故人の代わりとして供養するという、とても大切なものになります。

そのため、実際には葬儀や法要の際に必要になってくるものですが、いざその必要となる立場に自分がなったときに困るのが、位牌をどう選べばいいのかという事がわからない点です。

実際、位牌の種類がたくさんあり、どれを選べば良いのかわからないといった質問はよくある質問の代表格でもあります。
簡単に言えば、位牌と一言で言って表していますが、実際には「位牌」にはいくつも種類があるという事です。

位牌は時期によって、使う位牌の種類が変わってきます。
一番大きな分け方として知っておかなければならないのが、下記の2つになります。

  • 白木位牌(しらきいはい)
  • 本位牌(ほんいはい)

この2種類があり、一般家庭で主に用意するのが本位牌と呼ばれているものになります。
ここでは、そんな白木の位牌と本位牌などについて、それぞれ何が違って、どういう役割があるのかなど、位牌の種類とその目的などについて解説していきます。

白木位牌について

白木位牌とは、仮の位牌とも言われており、葬儀の際に祭壇の上に安置するお位牌になります。
多くは葬儀業者によって用意されている事が多いのですが、名前の通り、白い木のお位牌になります。

主に葬儀の際に裁断の上に安置しますが、白木の位牌は葬儀の後も四十九日まで使われます。
葬儀後は、遺影を置く飾り棚の中陰壇に祀り、四十九日忌が明けた後は、菩提寺にて供養してもらいます。

そして、この四十九日を境に、白木のお位牌から本位牌へ書き換えてお仏壇に祀る事になります。

本位牌について

私たちが通常「位牌」と呼んでいるのがこの本位牌となります。
本位牌は、先ほども記載したように、主に四十九日の法要時に、白木の位牌から本位牌へと変えて使われます。

そして、この本位牌ですが、ここからさらに細かく用途別に分けると2つの種類の本位牌にわかれます。

札位牌

故人のおひとりおひとりに用意されるものが、このお位牌になります。
もしくは、ご夫婦で1つの位牌を用意し、夫婦で連名として独立して作られるお位牌になります。

一般的に位牌というと、多くはこの本位牌の札位牌の事を差すことが一般的であり、多くの仏壇店で扱われているのも、この札位牌になります。

回出位牌・繰出位牌(くりだしいはい)

先ほどの札位牌が、故人のお一人おひとりに用意されるのに対し、この回出位牌は御先祖の位牌をまとめる時に使われるものになります。
特徴的なデザインで、屋根や扉が付いた位牌となっていて、奥行きがあるため、札位牌との違いは一目見るだけでわかります。

また、中に札を入れる箱のような形をしていることから、箱型位牌などと呼ばれる事もあります。
扉や箱の中に、縦長の長方形の形をした、札板を納めるようになっており、一般的には中に十枚の札板が入る作りになっています。

回出位牌を使うケースというのはは、先祖代々の位牌が複数あるなどの場合になります。
そのため、初めて位牌を作るといったような場合は、一般的には札位牌を選ぶことになります。

本位牌でも分類がある

主に本位牌は、故人のおひとりおひとり用として使うのが札位牌、ご先祖様の位牌をまとめたりなどに使われるのが回出位牌と用途が分かれています。

しかしながら、この本位牌にも、材質やデザインなどによって種類がたくさん分かれています。

  • 塗位牌
  • 唐木位牌
  • モダン位牌

主に本位牌で使われるのはこの3つの種類です。
どれを使わなければいけないといったものは基本はなく、予算やデザイン、位牌を安置するお仏壇などの材質に合わせて選ぶのが一般的です。

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位牌と一言で表してはいますが、こういった用に位牌とはいえ実際には色々な言葉があるため、注意しましょう。

何のお位牌をいつまでに必要かをはっきりさせておく

このように、位牌と一言で言っても用途に合わせて使うものが変わります。
多くの場合は、本位牌の札位牌として「位牌」と言う事が多くなりますが、念のため人によってズレなどが出ていないかをしっかりと確認しておきましょう。

また、本位牌の場合は主に四十九日の法要で必要になります。
多くの場合は葬儀後に色々と忙しかったり気持ちの整理などに時間がかかるため、つい本位牌の事も忘れがちです。

実際、仏壇店にも、忘れていたので至急欲しいのですがといった問い合わせはよくあります。

お位牌は、それ単体で使われるものではなく、実際には位牌の札に名入れや戒名などが記載されます。
そのため、当日に買ったとしてもすぐに使えるものではありません。

万が一を想定し、余裕を持った段取りで

位牌は名入れのためにいったん業者に預けて、名入れ作業をしてもらうなどが必要となります。
四十九日の法要がいつなのかは日時が決まっているはずですから、ある程度の余裕を持って準備する必要があります。

万が一、名入れ作業を業者が間違えてしまった場合など、ギリギリで用意していた場合、法要に間に合わないという事態になりかねませんから、しっかりと確認をしてとりかかりましょう。

まとめ

位牌の種類とそれぞれの違いと目的を解説してきましたが、このように位牌と呼んではいますが、実際には色々な種類があります。

大きく分ければ白木位牌と本位牌になりますが、葬儀の前と後で位牌という一言が表すものが違ってくる可能性があるため少し注意しておきましょう。

昨今の仏壇店やネットショップをチェックしてみると、そもそも白木位牌は葬儀に使うことになるため、仏壇店などには置いていません。
そのため、店舗やネットショップなどでは、本位牌という呼び名は使われず、塗位牌、唐木位牌、モダン位牌、回出位牌として使われる事が多くなります。

位牌では、49日の法要時に札位牌が必要なのに、回出位牌を買っていたといったような、「位牌」を買ったけれど用途と目的が違ったというトラブルが少なからず起こりえます。

そのためにも、しっかりと位牌の種類を知っておき、それぞれの目的・用途はどう違って、どのときにはどの位牌を選べば良いのかをしっかりとおさえておきましょう。

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  • 公開日:2016.06.17
  • 更新日:2020.03.05

カテゴリ:位牌

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