仏具の中でも基本となる「花立」
その意味や役割と花立の選び方を解説しています

  • 2017.05.11
  • 2020.04.06

仏具

お仏壇に置く仏具には様々な種類があります。
小さなものまで入れていくと数十の仏具を置く場合もありますが、それらには1つ1つ意味や役割があります。

今回は、その仏具の中でも代表格の1つとも言える「花立」についてまとめてみました。

三具足にも入るまさに基本となる仏具の1つですから、ここでしっかりとおさらいを含め見直しておきましょう。

花立(花瓶)について

花立はその名の通り「はなたて」と呼びます。
呼び名と同じく、意味もそのままで花を立てるための仏具になります。

仏具などの供養具は生花はもちろん、常花、華鬘など花を模して作られたり、花自体を備えるといったものが多くあります。

家庭で使う際には主に花立に常花や生花を備える花の器として用いられます。

素材について

花立は仏具の中でも基本的な仏具の1つになります。
そのため、仏具の素材でも解説していたように、素材の種類も様々用意されていて、仏具メーカーも力を入れていると言っても過言ではありません。

PC/プラスチック・陶器・真鍮・アルミ・木製など仏具の素材や材質について
仏具に関しては一言で表す事が難しいほどに種類がたくさんあります。 代表的な具足関連の仏具だけでも、十数種類にもわかれ、そこに細かな仏具を入れ …

上記のように様々な素材があります。
人気があり定番となるのが、手入れも楽で価格も安く変色にも強いアルミ製、さらに少し高級感のある真鍮製などが定番となります。

今の業界的な流れでは、毎日のお参りに生花を供える方が減っており、常花を備える方が増えている事もあり、仏壇仏具店では常花とのセット販売も多く行われています。

花立にはサイズもあります。
仏壇のサイズによって花立の横幅や高さも変わりますので、注意しましょう。

色味について

素材と同じように花立の色味も今では多種多様にあります。
特に、モダン仏具の花立においては、色の種類はもはや何種類といえないほどに、色々な色味が存在しています。

過去に私自身が見ただけでも、クリスタル、赤、青、ピンク、グレー、黒、白、茶色、オレンジ、緑、黄色などメインどころの色としてはたいてい存在していると言えます。

一方、従来の伝統型仏壇に合わせやすい仏具には、「黒・黒檀系」「赤・紫檀系」「磨・金系」の3色展開がほとんどです。

ざっと改めてネット上で調べて見ても、黒光色、鍋長色などの黒系と、赤や紫などの紫檀色、真宗系で使われやすい磨色、金色の花立がほとんどでした。

お仏壇に合わせて最適な色の花立を選ぶようにしましょう。

花立の選び方について

特にこうといった決まりはありません。
ほとんどの宗派で、どの花立を用いても問題ありませんが、注意すべきは浄土真宗系です。

浄土真宗の中でも、本願寺派は主に具足シリーズは黒を使い、大谷派は主に具足シリーズは金色を使いますし、磨色や金色の花立は基本的に真宗系の大谷派などでしか使われません。

メイン所の浄土宗、真言宗、天台宗、日蓮宗、曹洞宗、臨済宗などでは金以外を選べば問題ありませんので、色味は真宗大谷派系なら磨色や金色を選び、それ以外は金色以外を選びましょう。

サイズなどについてはお仏壇に合わせて選びます。

花立を1つか対にするかでサイズも多少異なる

お仏壇のサイズに合わせて花立を選びますが、花立を1つだけ置く三具足タイプにするのか、対にして左右両方に置く五具足タイプにするのかでまたサイズ選びは異なります。

対にする場合、花立は2つ必要になり、基本的には同じ花立を左端と右端に置きます。
そのため、お仏壇の同じ段に花立を2つ置く必要があり、その分の横幅が必要になってくるので注意が必要です。

仏壇には花立以外にも様々な仏具が置かれます。
そのため、花立2つを置く段には他の仏具も置く事になるため、横幅などにはしっかりと注意しましょう。

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  • 公開日:2017.05.11
  • 更新日:2020.04.06

カテゴリ:仏具

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