お仏壇の背板の色とデザインについて。
同じ色と違う色のお仏壇があるけどどっちが良いのか
お仏壇選びにおいては、悩むポイントというのは人それぞれですが、気になり出すとなかなか選べなくなりがちです。
気にならない人にとってはどうでも良いポイントでも、気になる人にとってはそれが解決しないとなかなか決断できないといった事にもなりがちです。
仏壇選びのお手伝いをしていて、意外と悩まれる方が多いのが「背板」のカラーやデザイン。
当然お仏壇によってデザインがそれぞれ異なるため、モダン仏壇、唐木仏壇などによってこの背板もバラバラです。
今回はそんなお仏壇選びの際の悩みポイントの1つでもある「背板」にスポットを当てて、解説してみたいと思います。
そもそも背板とはどこのことか
お仏壇に詳しくなく初めてお仏壇を選びという方にとっては、そもそも「背板」とはなんなのか?どこの事を言うのか?というのがわからないものです。
簡単に言うと、お仏壇の扉を開いた時の奥の背の場所を指します。
この場所には、お仏壇にとって最も大事とも言える「御本尊様」を置く場所にあたります。
御本尊様の左右の両脇に掛け軸などを置くことが一般的ですが、この御本尊や掛け軸を置く背の板のところを背板と呼びます。
色々なお仏壇を見て行けばわかりますが、実はこの背板はお仏壇によって様々であり、お仏壇によってスタンダード的で王道な背板もあれば、独特のこだわったデザインに仕上げた背板などもあり、多種多様な背板が存在しています。
パターンとしては全部同じパターンと、本尊部だけ異なるパターン
背板の違いとしては、パターンとしては2つで
- 御本尊、脇侍など全て同じデザイン・色味などのパターン
- 両脇と御本尊部分でデザインや色味が異なるパターン
このどちらかのパターンがほとんどです。
同じデザイン、色味というのは、モダン仏壇、唐木仏壇問わず、御本尊や掛け軸を置く背景が木目で統一されていたり、金紙が貼られていたりなどが代表格と言えます。
逆に、御本尊の部分だけデザインが異なるお仏壇も最近では多く見られます。
御本尊部だけ異なるデザインはデザイン性の高い仏壇に多い
当然、背板のデザインをそれぞれ異なるようにするというのはその分だけ工数がかかることになります。
異なるといっても、色味を変えるだけという場合もあれば、真ん中の中央部だけデザインを異なるようにするといった場合など様々です。
ですが、そういった背板が都本尊部と脇侍のところでデザインが異なる場合は、少なからず何かしらの手間が加えられているという事でもあり、お仏壇のデザインに凝っているお仏壇が多い傾向が見られます。
そのため、どちらかというと唐木仏壇などの伝統型スタイルのお仏壇よりは、最近増えてきているモダン仏壇などある程度の自由さがあるお仏壇の方が多いです。
実際モダン仏壇は背板の本尊部分だけ木目を変えるデザインというのは主流の1つになっています。
ナチュラルカラーのお仏壇であれば、御本尊部分の背板だけウォールナットカラーにする、ウォールナットカラーのお仏壇であれば、逆に御本尊部分の背板だけ、ナチュラルカラーにするといったデザインは非常に多く見られます。
もちろん、必ずしもそうなったというわけではないですが、デザイン性の高いお仏壇に多いのは間違いありません。
また、唐木仏壇などでもややモダンスタイルを取り入れたタイプなどでは、本尊部分にワンポイントデザインを入れる事もあります。
例えば、真ん中に丸く銀系や金系の色を付けておくことで、御本尊の仏像を置いた時に後光が差すように見える作りになっているものなどもあります。
当然どちらが良い、どちらが悪いなどはない
では、背板のデザインが異なる方が良いかというとそういうわけではありません。
背板のデザインや色が変わっているから良い仏壇かというと、そういうことでもなく、正直なところを言えば、どちらでも何ら問題はありません。
実際、唐木仏壇などは高級木材を使って作る事も非常に多い仏壇です。
そのため、あえて金紙などそういったものは一切使用せず、高級木材を使っているからこそ、そのままの木材を使って統一感も出すということをあえてしているお仏壇もあります。
背板が統一されたデザインでも、異なるデザインでもどちらでも何が良い、悪いというのはないので好みで選んで問題ありません。
好みで選べば問題無い
言ってしまえば、背板のデザインはそれぞれの好みで考えて好きな方を選べば良いとも言えます。
よくお問い合わせで聞かれるのが、背板が違うデザインは何かランクや意味が込められているのでしょうか?ということですが、特にそういった事はありません。
仏壇を選ぼうとした方が、気に入ったお仏壇を見つけたけれど、その横にあるお仏壇は背板が金紙なのに、こっちは金ではないけれどランクが落ちるのでしょうか?という事を気にされる方が多くいます。
金というとついランクが上がるイメージがありますが、そういった事は特になく、実際は高級木材だからこそ味わえる木目や木の温もりを大事にするという方も多くいらっしゃいます。
書いてきたように、好みで選んで問題ありませんし、他の仏壇と違うからといって気にする必要は一切ないと言えます。
実際は御本尊や各種仏具を安置すると違いがわかりにくくなる
これを書いてしまえば今までのが無に帰す感じがしなくもないですが、お仏壇を選ぶ時は、多くはお仏壇そのものだけを見て選びます。
ネットショップで買う場合でも、実店舗で買う場合であっても、多くはお仏壇そのものを見て選びます。
ですが、実際に自宅にお仏壇を設置した後は、お仏壇だけ置くという事はしません。
御本尊を安置し、花立、火立、香炉などの三具足から、様々な仏具をお仏壇の中にも置いていくことになります。
何の仏具をどこに置くかなどは宗派によっても異なるので一概には言えませんが、それでも全ての宗派で御本尊や脇侍というのは基本的に多くの家庭で置く仏具と言えます。
そして、その御本尊の仏像や掛け軸、脇侍の掛け軸などを適性サイズで安置すると、実際には背板というのはあまり多く見えるものではありません。
お仏壇だけで見た場合は意外と背板のデザインによって見た目や印象が変わるものではありますが、実際に仏具を安置してみたときは、それぞれの仏具の方がより印象に残り背板はほとんど気にならなくなります。
そういう意味でも、自由に好きに選んで問題ないと言えます。
実店舗などで選んでいる場合であれば、仏壇店のスタッフの方にお願いして、実際に仏具を並べてみてもらえばその違いなどもよくわかるかと思います。
まとめ
背板はお仏壇だけで見た時、意外と目に入りやすいため印象強く残ります。
そのためか、どのデザインタイプが良いのか、これはあまり良くないのかなど気にされる方も多くいらっしゃいます。
ですが、実際には背板のデザインはこれといった大事な意味というもおはなくデザイン的なものなので好みで選べば問題ありません。
木目が好きという方もいれば、金糸が貼られた金の華やかさが好きという方もいますし、ツートンカラーのようにデザインがスタイリッシュなものが好きという方など様々です。
とはいえ、お仏壇を家に置くとなれば、御本尊だけでなく様々な仏具も一緒にお仏壇の中に設置することになりますので、そうなると背板はそこまで目立たなくなります。
特に唐木系の伝統型仏壇で、瓔珞や灯籠などを天井から吊り下げれば、より仏具に目が行き背板も隠れ気にならなくなります。
お仏壇選びの時には意外と目について気になるという方も多いとは思いますが、選ぶ際にはそこまで気にする必要もないので好みで問題なく、自分が選んだお仏壇の背板が他と違うからどうなのかといった事で悩む必要はないので、安心してお選びください。
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