お位牌について、改めておさらい!
位牌とは?から絶対に必要なのかなどのまとめ
位牌と言えば、今では多くの人が名前とイメージが一致する仏具の1つです。
仏具というよりも、今ではもう位牌としてジャンルが成り立つほどに、仏具の中でも一般社会に馴染んでいるものかと思います。
仏具に関して言えば、お仏壇と双璧をなすといっても良いほどに、多くの人が見て、すぐにこれは位牌だとわかるくらいには知られた仏具です。
しかしながら、それだけ有名な位牌であっても、多くの人にとって知られているのは年配層が中心です。
今の時代では、位牌を見ても、これは何?という若い層も増えてきていると言われています。
昔は和室があり、そこにお仏壇があって、先祖の位牌が祀られているといった環境がよくある家庭の環境でしたが、今では都心を中心にお仏壇どころかお位牌もない家というのは増えてきています。
だからこそ改めて、ここでお位牌についてそもそも位牌は何の目的で作られるもので、誰のもので、必ず必要で用意すべきなのかといった、基礎的なところをおさらいしておきましょう。
そもそも「位牌」とは?
位牌とは、一言で簡単に言えば「故人の代わりとして供養の対象となるもの」で、非常に大切なものになります。
亡くなられた故人・死者の霊を祀る象徴として、法名や戒名を位牌に記し家のお仏壇や寺院の位牌壇などに安置するものになります。
簡単に言ってみれば、お仏壇と位牌は下記のような役割となります。
- お仏壇は、先祖の霊がこの世へ帰ってきた際の仮の住まい
- お位牌は、故人や先祖の霊がかかるための依代
位牌とは、このように霊が宿る依代でもあるのです。
そのため、もし仮に位牌がなかったとしたら、霊が宿るところがないということになります。
こういったことから、浄土真宗を除いた宗派では基本的にお位牌は作るものとされているのです。
位牌は「絶対に」必要なのかどうか
お位牌は作るものとされていると言われると、多くの人はやはり、絶対に作らないといけないのか?と考えるものです。
位牌の多くはお仏壇ほど高価なものではありませんが、それでも超格安位牌などでない限り、一般家庭にとって安いと言えるほどの値段ではないため、そういう疑問を抱くのも当然と言えます。
仏教本来では必要ない?
実を言えば、仏教本来での教えにおいて、位牌は必要とされていません。
仏教の起源の地でもあるインドでは、死後は魂が転送すると考えられており、そのためお墓を作ったりする事もないのです。
事実、仏教の起源のインドでは、位牌は作っていないし祀っていないというところがほとんどです。
しかしながら、その一方でここ日本ではお仏壇を購入する以上に、戒名などを授かり、位牌を作って祀るという方は多いです。
これは、古くは中国儒教で死者の名や官位を板に記しお祀りする習慣があったのですが、日本では鎌倉時代に禅宗として日本にも入ってきて、江戸時代に様々な仏教に関わる制度(寺院諸法度、寺請制度など)とともに、先祖・祖先崇拝の象徴として位牌が一般化したためです。
そのため、よく位牌は必ず作らなければいけない、作るものだ。と思っている方も多いですが、厳密に言えば、位牌は必要かどうかというのは、ご本人次第と言えます。
供養の1つ、心の拠り所・区切りとしてと考える
位牌を作る・作らないというのは実際にはご本人及びご家族の考え次第と言えます。
しかしながら、実際に今の現代においても、位牌は作る人が多いというのは、紛れもない事実です。
これは、位牌を作る事で、故人を忘れない、しっかりと先祖や故人に感謝を伝えたり精神的に支えをもらえる。といった考えを持たれる方が多いと言われています。
大切な方を亡くした時、誰もが悲しみにくれ、その方を忘れないでおこうと心に誓います。
しかしながら一方で、残された家族は、明日以降も生き抜いていかなければならないという事があります。
そういった時に、その人の代わりとして、供養の対象としその方にあった戒名や俗名を記して毎日手を合わせる事で、その方との想い出や記憶が薄れる事も忘れる事もなく、心が支えられ生きていけるものでもあります。
人は2度死ぬという言葉があります。
これは1度目は肉体の死を表し、2度目は周りの人が自分のことを忘れてしまった時に本当の意味で死ぬといった意味で使われます。
このように、人は忘れ去られることを怖がり、そして忘れてしまうことを恐れます。
位牌を作りことで、故人を忘れないようにする、その人の魂を込めることでそこにいるかのように感じるといった拠り所にする方は多くいらっしゃいます。
実際に位牌を作るのは故人のためでもありますが、実は大切な方を亡くされたご本人が心の拠り所としたり、前向きに生きて行くために必要としているという方もいらっしゃるのです。
宗派、時期、種類、価格帯など実は様々
位牌と一言で表していますが、実際には位牌の種類というのは多岐に渡ります。
種類や価格など、位牌の詳細については別で解説をしたいと思いますが、それに加えて、それぞれ宗派によっても時として変わってきます。
さらには、葬儀の時と、四十九日以後でのお位牌なども変わってきます。
葬儀の際には寺院などで用意される白木の仮位牌・野位牌を用い、四十九日の法要時に黒塗や唐木の本位牌に替えるのが一般的です。
また、お位牌は一度作るとその先、何十年とお祀りするものになります。
そのため、安易に適当に選ぶのではなく、しっかりと選ぶ必要があります。
お位牌は亡くなられた方を象徴し、代わりに供養の対象となる大切なものになりますから、しっかりと選ぶ事が大切になります。
ぜひ、お位牌を通して、大切な人への日々の挨拶をし、手を合わせ祈りを届けたり語りかけてまいりましょう。
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